FileMaker で別のスクリプトを呼び出す方法「スクリプト実行」
Claris FileMaker のスクリプト開発では、複数の処理を分けて記述したり、共通処理を再利用したりする場面がよくあります。そんなときに使うのが、「スクリプトを実行」ステップです。
このステップを使うことで、他のスクリプトを呼び出し、処理の流れを効率化できます。
【基本構文】
「スクリプト実行」ステップの基本的な使い方は以下の通りです
- 対象スクリプト名: 呼び出したいスクリプトの名前を指定します。
- 引数(任意):必要に応じて、呼び出す先のスクリプトに値を渡すことができます。
例えば、以下のように設定することで、指定したスクリプトを実行できます
スクリプト実行 [ 指定:一覧から ; 対象スクリプト名 ; 引数: ]
呼び出されたスクリプトが終了すると、元のスクリプトに戻って続きが実行されます。これにより処理を分割しやすくなり、コードの再利用性とメンテナンス性が向上します。
【実務での活用シーン】
1. 共通処理の再利用
たとえば、「エラーチェック」「ログ記録」など、複数のスクリプトで共通する処理を別スクリプトに分離しておき、必要に応じて「スクリプトを実行」で呼び出します。
これにより、同じ処理を何度も書かずに済み、修正や拡張が一か所で済みます。
2. 条件に応じた処理の分岐
メインのスクリプトから、「条件AならA処理スクリプトを実行」「条件BならB処理スクリプトを実行」といった処理の分岐制御が可能になります。
【動画で解説!】
スクリプトステップの使い方を視覚的に学びたい方は、以下の動画をご覧ください。
【まとめ】
Claris FileMakerの「スクリプトを実行」ステップは、単に別のスクリプトを呼ぶだけでなく、
• 処理を分けて見通しをよくする
• 同じ処理を再利用することで効率化
• 条件分岐やUIと処理の切り分けを実現
など、スクリプト全体の設計をきれいに保つための重要なステップです。
とくに中~大規模なシステムでは、「スクリプトを実行」が正しく使われているかどうかで、将来的な保守性やバグの出にくさが大きく変わってきます。
「とりあえず書く」から、「構造化して組む」へ。スクリプトの品質を高めるために、ぜひ「スクリプト実行」ステップを積極的に活用していきましょう!